聊斎志異改編 精変

1983年の大陸古装映画。監督は雷鳴。志怪小説集「聊斎志異」の一編「小翠」が原作。こういう古装ものは原作が短いせいでしばしば尺不足を招き、お話の水増しやオリジナルキャラの追加が行われるのだが、本作は原作がそれなりに長いこともあって、改変部分は少なめ。
見所は玄奘俳優で有名な徐少华が出演していることだろうか。あと、小翠役の魏慧丽がしょっちゅう背中むき出しにしててエロい。
ストーリーも王道ながら心温まるファンタジー作品。もしよろしければどうぞ。

あらすじ
県令の王太常はある悩みを抱えていた。息子の元豊が生まれつき生涯を抱えているため、年頃になっても縁談がまとまらずにいたのだ。さる年、帰郷の途中、親戚を名乗る夫人と出会ったのでこれを連れ帰ると、彼女は娘の小翠を元豊へ嫁がせたいという。疑惑を覚えながらも、王夫妻は喜んで承諾。
小翠は美しく従順だったが、夫と一緒に皇帝ごっこ(当時は不敬罪です)をしたり、礼を弁えない態度も目立った。ある時、王太常のライバルである王給諌が企みごとをしていると、小翠は侍女と一緒に宰相に扮装し王給諌を脅す。またある時、元豊を蒸し風呂で気絶させてしまうが、目を覚ますと元豊は病が治り、常人と変わらなくなっていた。
王夫婦は小翠の行動に喜びつつも、疑念は深まるばかり。
小翠は夫にだけ自分の来歴を明かす。自分と母は十数年前に王太常に助けられた狐の精で、恩を返すべく王家へ嫁いできたのだと。元豊を愛しているが、いずれ母の言いつけで仙境へ帰らなければならないとも伝える。
ある日、皇帝から賜った花瓶を小翠が割ってしまい、王夫婦は彼女を追い出す。元豊は必死になって探し当てるが、小翠は帰って新妻を迎えるように説得。やむなく元豊が従うと、数日後やってきた新妻は小翠とまったく同じ顔なのだった。

配役
小翠/魏慧丽
ヒロイン。かつて王太常に救われた狐の精。美しく聡明だが、人間の常識に外れた行動のせいで舅夫婦の疑惑を招く。情熱的なのはいかにも志怪者のヒロインらしくて好き。下着姿の時に見せる綺麗なお背中がめちゃくちゃ悩ましい。場面の度に変わる衣装も見どころの一つ。演じる魏慧丽は劇俳優として有名らしく色んな古装ヒロインをこなしている。

王元豊/徐少华
王家の若様。生まれつき痴呆でまともに話すことも出来なかったが、小翠の荒療治で完治。以後は情熱的で優しい夫に。外見は徐少华は国家一級演員にして三蔵役で有名なお方。

王太常/高如平
王家の主。朝廷では待御の地位にある。かつて試験の道中、狐の精を助けたことが物語の発端。OPでも描写されてるがわかりにくい。嫁に何度も危機を救われながらもその素性や行動を怪しみ、時には露骨に酷い態度をとる。

王夫人/张茜
王太常の妻。夫以上に嫁を疑い、ヒステリックに喚く。もうちょっと理解があれば…。

胖姐/王雅南
王家の侍女。嫁いできた小翠の行動に振り回されつつもよく従う。そんなに太ってるわけでもないのにこの名前は酷くないか?

秋月/池涓・春花/王建华
王家の侍女。よくセットで登場する。かわいい。

王给谏/马戈
王太常の同僚だが、彼に嫉妬し隙を見ては蹴落とそうと画策。が、小翠の活躍によってあえなく撃沈。

翠母/郭丽华
小翠の母。娘と同じく狐の精。嫁いだ後まったく姿を見せなかったので王夫婦は不振がっていた。娘の行動のフォローをしてあげた方が良かったんじゃ…。

百度リンク
https://baike.baidu.com/item/%E7%B2%BE%E5%8F%98/6785168

コメント

  1. 黄梅 より:

    はじめまして。お邪魔します。
    《精変》(1983)、わりと好きな映画なので、楽しく記事拝見させていただきました!この頃の、又この作品はおっしゃるとおり改変が少なく、それが良い方向に働いて比較的見やすかった記憶があります。魏慧麗、キレイでしたね。そして三蔵様の冒頭の姿は少し驚きました。母狐が全くフォローしないところは、私も不思議に思えます!

    またお邪魔させてください。
    ではでは。