掃把星。文字通りほうき星である。
ところが、中国古装ドラマを見ていると、時々他人を罵る言葉として登場する。
「他人に災いを運んでくる人」のことを指す時に使うのだという。日本語でいうところの疫病神みたいなものか。
それが何故掃把星なのかといえば、古来より彗星は災い前触れだったためだ。彗星と同時に、飢餓や災害が起こると信じてられていた。中国における天文学の歴史は古く、こうした迷信も早い段階で民間に伝わっていたのだと思われる。
で、罵言としての掃把星だが、使われる相手は主に女性らしい。私が見たドラマでも、この言葉が出てきたのは姑が嫁をいびる場面だった。災いというのは大抵家の外からやってくるものだから、嫁いでくる女性にそれをあてはめているということか。何となく納得してしまう。