1966年の古装カンフー映画。制作はみんな大好き邵氏兄弟有限公司。
ものがたり
昭慶寺の悪僧・明空は寺をダンジョンに大改造して良家の女子を誘拐、さらに奸臣と結びついて巡按の殺害を計画していた。その悪事を嗅ぎつけた龍門七侠のうち六人も、寺に仕掛けられたトラップと伏兵の前に倒れてしまう。ただ一人生きていた龍門七侠の頭・文武両道の文素臣は、兄弟の仇討ちと逆賊討伐のため、昭慶寺に挑む。
ストーリーはいわゆる考案もの。ヒーローが圧倒的に強いんだけれど、善人側にも死者続出でハードな感じ。
さすがに年代が古いだけあって、アクションはちょっとしょぼいものの、仕掛け満載な昭慶寺のバトルが楽しい。ちなみに昭慶寺ってあの杭州の昭慶寺じゃないよね…。著名な寺を悪党の巣窟みたいに描写するなんて、今だったら文句言われるに違いない。
一番の見所はまだデビュー間もない名優・李麗麗の美しさ。脇役のはずなんだけれど、ラストはヒロインとして完全においしいところを持っていってる。
エンディングはいつもの「THE END」。余韻が足りない!
以下キャスト
文素臣/喬莊
主人公。文武両道のスーパー侠各。めちゃくちゃ強く知恵も回り、作中ではほぼ一人無双状態。それはいいんだけど、冒頭であっさり死んだ兄弟六人の立場がないような……。
龍門七侠のうち六兄弟(キャストは面倒くさくて調べきれませんでした)
本作の犠牲者枠。冒頭で次々に死す。かろうじて生き延びた三弟も文素臣へ特に役に立たなそうなメッセージを残して死亡。ちなみに文素臣だけ合流してなかったのは母が病気にかかったため。うーん…やっぱみんな揃ってから攻め込むべきだったんじゃない?
明空/唐迪
昭慶寺の方丈。兄弟分の賊を率い悪事を働く。狡猾で武術の腕も高い。鉛玉爆弾、数珠暗器、マッチョ化して掌打を叩き込むなど様々な技で文素臣に挑むがまったく通じなかった。最後の最後まで悪あがきの罠を残していたり、こういうしぶとい悪役は好き。
林惕菴/李影
正義の巡按御史。昭慶寺の賊を討伐すべく文素臣をバックアップする。
林紅玉/何莉莉
林惕菴の娘。文素臣とは竹馬の友。メインヒロインなんだけれど、おいしいところは全部侍女の新燕に持ってかれちゃった感がある。
新燕/李麗麗
紅玉の侍女。文素臣の従者・文龍に救われほのかな恋心を抱く。終盤、昭慶寺に捕らえられ、文素臣をおびき出す餌に使われる。一度は助けられるが、仕掛けられていた罠にかかって死亡(ちなみにそばにいた文素臣は何事もなくかわした)。そりゃないよ~。演じる李麗麗がひたすら可愛い。初期の出演作は割と侍女役が多い印象がある。
尤琴児/李菁
昭慶寺で大工を勤める尤大郎の妹。演じる李菁さんの知名度ゆえか上の方にクレジットされているけれど出番はチョイ役。お美しい。