1995年の古装ドラマ。全二十集。「帝女花」「孽海花」と合わせて「三花系列」シリーズの一つ。別題「笑看良縁」。
孽海花とは制作がほぼ同時期だったためか、キャストがかなり重なっている。それだけならまだしも、衣装や小道具まで使いまわし。予算無かったんだろうか…。
暗くてバッドエンドだった孽海花に比べ、本作は明るい雰囲気の家族ドラマ。ツッコミどころも少なく、安定して楽しめる。とはいえ、科挙に合格したから何でもハッピーエンド!というのはいくら何でも強引。一応、北宋時代ということで歴史要素も登場するが、殆どオマケ程度だったり。
赵雅芝&叶童コンビの魅力で成り立っている作品だと思う。
ものがたり
北宋代、もと良家の子息だった庄方羽は、実家を追い出され母親と貧しい二人暮らし。勉強のかたわら商売を営んでいた。ある日、昔困窮していた自分にお金を恵んでくれた李娇红と再会。二人は身分の差を超えて意気投合する。やがて李家に不幸が訪れ、何とかその力になろうとする方羽だったが…。
キャスト
赵雅芝/李娇红
良家の令嬢だったが、父が死んだ後、仲の悪かった後妻に追い出され流浪の身に。その後、方羽と共に「大家食堂」を営む。聡明でどんな時もめげない。お嬢様暮らしから商人生活にあっさり適応してしまうのは凄すぎる。演じる赵雅芝はなんとこの時41歳。メイクや髪型のせいか、全然そうは見えない。
叶童/庄方羽
落剝した良家の公子。お手製の車でタクシー業を営む傍ら、勉学に励む。幼い頃、李家に三十両を貸して貰った恩があり、家を追い出されてしまった娇红に尽くす。
彭伟华/庄贵祥
方羽の別腹の兄。どうしようもないおバカさん。李娇红にぞっこんだったが、策略で李月娥と結婚してしまう。その後も娇红につきまとい、それがもとで騒動のきっかけになることも。
惠英红/李月娥
娇红の別腹の妹。口が悪くてすぐに手の出る狂暴な性格。ある意味、庄贵祥とはお似合い。色々あって、次第に心を入れ替えていくが、おバカな夫と姑のせいで苦労人に。ラストは放置気味だったが、あれでいいんだろうか。
孟庭丽/秋香
李娇红の侍女。快活で素直な性格。演じる孟庭丽は「孽海花」でも赵雅芝の侍女役(衣装までまるきり同じなのはどうにかならなかったのか)。向こうは主人を平気で裏切る凶悪な娘だったが、こちらはまるで正反対。見事な演じ分けだと思う。京城の若君との恋愛が中途半端に終わってしまったのは残念。
尹宝莲/梅芳
方羽の母。家を追い出されて以来、一人で息子を育ててきた。善良すぎるのが玉に瑕。
康凯/庄宝贵
方羽の父。方羽と梅芳を追い出した後も何かと気にかけていたが、不器用な性格とタイミングの悪さのせいでなかなか打ち解けることが出来ない。
李倩/巧珍
庄宝贵の側室。あからさまな性悪女で、方羽と梅芳を目の敵にして苦しめる。散々悪事をしでかした後なので、あのラストはもやもやする。
乾德门 / 李沂
李娇红の父。母親のいない娇红の支えだったが、序盤で亡くなってしまう。
洪瑞霞 /李氏
李月娥の母。表向き善人ぶっているが、実質は保身や金のことしか頭にない悪女。あれこれ理由をつけて、娇红を追い出してしまう。
胡钧/天狼・陈民华/地虎
江湖の流れ者。狂暴な見た目のせいで恐れられていたが、方羽と打ち解けて以来、何かと協力するようになる。
吴炎栋 / 天福
庄家古株の使用人。まともだが、主人達の無茶に振り回されている。