白毛女 1950年映画版

一九五〇年の中国映画。制作は東北電影スタジオ。かの有名な革命劇・白毛女の初映像化作品。モノクロ。

あらすじ
貧農の娘・喜児は恋人との結婚を控えていたが、反動的な地主・黄世仁の策略で父親は自殺し、恋人も日本軍と戦うべく村を去ってしまう。黄に強姦された挙げ句遊郭へ売り飛ばされた喜児は、隙を見て脱出し山奥の洞窟に逃げ込み、黄への復讐を誓う。過酷な深山での暮らしは、美しかった彼女の黒髪を白く変えてしまったのだった。三年後、八路軍が村へやってくる。その中には喜児の恋人もいた。彼らは変わり果てた喜児を発見し、黄の悪事を暴いて村を解放するのだった。

ストーリーは原作通り。というかシンプルすぎていじりようがない。革命劇なので、例によって労働者礼賛、クリーンすぎるビジュアルの共産党軍、反動地主死すべし、八路軍が来た→勝利!といったお約束がほぼ盛り込まれている。ミュージカルらしく劇中歌も満載。原作が学問のない労働者や大衆向け作品なので、歌詞も非常にわかりやすくて素朴。
特筆すべきはやはりヒロインである喜児のキャラクターだろうか。強姦されて産んだ子供を殺したり、逃げ延びた深山で「黄を殺す! 報仇!」と叫んだり、現代劇の中国女性はやはりたくましいと感じる。これが古典小説のヒロインだと、喜児みたいに追いつめられたら縄で首くくって死んじゃいそうな気がする。どうでもいいが、山暮らしの喜児が棍棒を放り投げてウザギを狩るシーンには爆笑した。ターザンすぎる。過酷な野生生活で髪が真っ白になってしまうが、それ以上に衛生面とかでもっと色々問題あるような。まあ、革命劇って半分ファンタジーみたいなもんだからね。ラストシーンで白髪もあっさり黒髪に戻ってたし。

はっきりいって普通の現代人が見てもそこまで楽しめる作品ではないと思う。当時の歴史を感じたり、現代中国の有名作品を味わってみたい、という人向け。

百度リンク

https://baike.baidu.com/item/白毛女/5604566

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